ドラム×音楽×ミニマリズム

主に20年近くドラムを続けてわかったことを発信しています。心理学・物理学・ミニマリズムなどを切り口にして、「楽器を演奏すること」を掘り下げて書いているのでドラム以外の楽器をプレイする方たちにも何かの参考になればと思います。【ジャンル】ドラム、音楽理論、ミニマリズム、時々書評や趣味など

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音楽の微分と積分

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今回は演奏の概論的なお話。演奏の上手い下手とはなにか?というトピックというか、議論がありますが、我々楽器をやる身としては、まぁ他人が上手いだの下手だのいうよりも、おそらく自分が上手くなる方法に関心があるのではないかと思い、その考え方の物差しの一つになればと思い今回のテーマにしてみました。

まずは以前にこの記事で、「リズムの微分積分」について書きました。

 

www.drum-lesson.net

 
しかしこの「微分積分」というトピック…楽器の演奏を理解する上でも使えるのではないかとふと思い今回再び取り上げてみました。要は楽譜においての「縦線と横線」と言われる話なのですが。

「じゃぁわざわざ小難しい言葉使うなよ」というご意見もごもっともなのですが、演奏というものは元々は言語以前のベーシックなもの、つまり根っこは自然現象に近いので、微分積分で記述する方がやっぱりしっくりくるのではないかと思うのです。そして微分積分といえども今回も数式は一切出てこないので意味不明な話かもしれませんが数学嫌いな方もお付き合いください…。

まず「微分」について。これは楽譜でいう「縦線」ですね。つまり音楽の一瞬一瞬を切り取った観測というか理解の仕方です。そしてこの「微分的要素」が強いのがギター、特にエレキギターなのではないかと。というもの、ライブハウスの対バンとかでのギタリストがリハーサルなんかでAのコードとか一発弾いただけでその人の技量が分かってしまうなんて経験がある人もいるのではないかと思いますが。

それは音楽を微分的にとらえているということなのではないかと思います。

 

それに対してドラムは「積分的」な要素が強いです。つまり積分的な要素とは、一発の音だけを切り取って観測するのではなく、ある程度の音を聴いた後で「まとまり」として、観測するということです(別の言い方をすれば音をゲシュタルトとしてとらえるということですね)。

もちろん一発叩いた音の説得力も大切ですが、やはり音程のないリズム楽器なので、積分的要素、つまり音がある程度連続して鳴った状態で力量がわかる部分が大きいかなと。

 

すいません、かなりわかりにくい話になってきましたが…今回のテーマに沿って改めてまとめると、楽器を上達させるプロセスにおいて、優先すべき順位は、

 

①ギターは微分的要素を優先すべき。つまりフレーズや速弾きなどは二の次にしてまずトーンというか、「音色作り」を最優先して徹底的にやりこむ。

②ドラムはチューニングやフィルインはとりあえずおいておいて、まずは基本的なリズムパターンが心地よく聴こえるように練習や研究を続ける。

 

…ということでしょうか。ベースはこの両者の中間的な感じかと思うので今回は割愛しますが、バンドの楽器では、「微分積分」に沿って考えればギターとドラムはこの両極の性質があるのではないかと思えるのです。

 

さてギタリストにとってトーンがいかに大切かということを聴いていただくために最後に一曲紹介。以前に紹介したロックバンド・Raphaelの1999年発表の「Sick XXX患者のカルテ」収録の「症状2 分裂症」のギターソロです。

www.youtube.com

 

この時点でギタリストの華月氏は10代後半でありながら、ギターのトーンというか音色の完成度、表現力は楽曲の世界を見事に表現しているものであると思います。

 

というわけで話を戻すと、楽器が上達していくプロセスの中でこの「微分積分」の視点を取り入れると「優先すべきこと」が見えてくるのではないかと。

ではでは。